評価
非常に良作
ディストピア世界にあるバーという舞台と、そこへやってくる個性強すぎるお客との会話に、カンペキに魅了されました。
『VA-11 Hall-A』とは?
概要
ジャンル | アドベンチャー、ビジュアルノベル |
機種 | Steam,PS4,Swicth |
発売年 | 2016年 |
販売元 | Sukeban Games |
どんなゲーム?
ベネズエラのゲーム会社「Sukeban Games」が開発した、サイバーパンクバーテンダーアドベンチャーゲーム。
舞台は、腐敗した政府が国を牛耳るディストピア。『VA-11 Hall-A』のバーテンダーとしてお酒を提供し、お客にひとときの癒しを与えましょう。
サイバーパンクな世界観
『VA-11 Hall-A』のもっとも特徴的な要素は、荒廃した近未来を描くサイバーパンクな世界観でしょう。
個性豊かなお客たち
『VA-11 Hall-A』の魅力を語るうえで欠かせないのは、個性豊かなお客さんたちです。
『VA-11 Hall-A』の世界は、犯罪国家が政治を牛耳るディストピア。お客たちはひとときの癒しを求めてヴァルハラに足を運びます。しかし、過酷なディストピアで生きている彼らは一癖も二癖もある個性派ばかり。
例えば、お客さんは単に人だけでなく、肉体改造していたり、ロボットであったり、1番ぶっ飛んでるものだと「瓶詰めされたヒトの脳」がご来店してきます。
お客は全員、見た目のインパクトも強いうえに、会話の内容も強烈です。そのため、ただお酒を提供して会話をするだけのゲームなのにまったく飽きないんですよね。キャラ同士の掛け合いやきわどいジョークにニヤニヤしてしまいます。
提供する酒は合成代替物
『VA-11 Hall-A』のサイバーパンクな世界観を盛り上げる特徴の1つに、提供するお酒が合成代替物であるという点があります。
実は、ゲーム中で提供しているのはカクテルではなく、カクテルっぽいものなのです。つまり、本物のお酒を取り扱うことが困難なほど荒廃している世界だということがわかります。この設定はなんだかリアリティがありますよね。
お酒の提供ゲーム
お客のオーダーに応えよう
オーダー通りにお酒を提供できると、お客さんと会話が弾みます。しかし、単に言われた通りのカクテルを提供すればいいわけではありません。メニュー名を言われずに、「なんか甘いやつちょうだい」とオーダーされることもあります。このオーダーにしっかり応えることができると、お客さんは機嫌よく話をしてくれます。この曖昧なオーダーが、『VA-11 Hall-A』の難しいところでもあり、面白いところでもあるのです。
提供するカクテルによってエンディングが分岐することもあり、物語の結末を決める重要な要素となっています。提供するお酒1杯が運命を決めるというのも、なかなかロマンチックです。
なお、テキトーなお酒を提供することもできます。しかしその場合、お客さんが怒ってしまったり、ボスからクビを言い渡されることになります。
直感的なゲーム操作
ここまで聞くと、「なんだか難しそうなゲームだな」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。ゲームシステム自体は非常に簡単でして、5つのフレーバーを混ぜ合わせるだけ。
フレーバーには、甘味、苦味、酸味、辛味、アルコールがあり、これらの配合によってお酒の種類が決まるというわけです。かなり直感的に操作でき、高度なゲーム操作は要求されません。フレーバーの配合から、「このお酒はこんな味かな」と想像するのも楽しいですよ。
まとめ・総評
『VA-11 Hall-A』はディストピア世界を舞台に、バーテンダーとしてお客にカクテルを提供するサイバーパンクバーテンダーアドベンチャーゲームです。
あくまでお客との会話がメインのゲームとなっており、本を読むような感覚でゆったりとプレイできます。「アクションゲームからちょっと離れて、落ち着いたゲームがやりたいな」という方に非常におすすめです。
今回は以上です。読んでくれてありがとう!