評価
良作
前作よりも滑らかなモーションになり、戦闘時のストレスが大幅に減りました。
しかし、ストーリーに関しては前作のほうが魅力的に感じる部分もありました。
『Caligula2』とは?
概要
ジャンル | 学園ジュヴナイルRPG |
機種 | PS4,switch |
発売年 | 2021年 |
販売元 | フリュー |
どんなゲーム?
ヒストリア開発。「Caligula」の続編に当たる学園ジュブナイルRPG
リドゥという人々の理想が詰まった仮想世界が舞台。リドゥに閉じ込められた主人公たちは、バーチャルアイドル・キィと共に現実への帰還を目指します。
ストーリーの感想
コミュ重視の学園ジュヴナイルRPG
『Caligula2』は1と比べ、学生生活の中でのコミュイベントが多くなりました。もちろん現実世界では年齢が異なる彼らですが、ゲーム内では高校生活を満喫しています。
例えば、帰りにゲームセンターに寄ったり、女の子をナンパしに行ったり。『ペルソナ』シリーズにより近い作風になったと感じます。
楽士ルートの廃止
『Caligula2』では楽士ルートが廃止となりました。この変更には少しがっかりです。というのも、前作では楽士側のストーリーが世界観に深みを持たせていたと思うからです。
『Caligula1』では楽士ルートによって、楽士が理想世界にとどまっていたい事情や背景が描かれていました。彼らと交流を深めていくうちに、楽士たちがただの敵対者ではなく、そこに現実での悩みや葛藤があることに気づかされます。楽士たちの物語があったからこそ、メビウスが現実で悩む人々の救いとなっていることを強調できていたと感じました。
『Caligula2』はどちらかというと、勧善懲悪っぽいストーリーになっているなと思いました。「現実から目を背けているこの理想世界は間違っている!現実に帰るべきだ!」という感じですね。本作のストーリーにももちろん魅力はありますが、個人的に楽士ルートがなくなったのは残念でした。
バトルの感想
バトルの戦略性が向上
『Caligula2』では前作に比べ、バトルに戦略性が生まれたと感じます。というのも、技から技へと派生させるコンボが可能になったからです。
前作と比べ、敵が打ち上がってから地面に落ちるまでの滞空時間が延び、空中にいる敵に技を当てやすくなりました。また、空中に浮かんだ敵に技を当てるとそこから派生技が発生するなど、コンボの幅が増えたという印象です。味方が敵を打ち上げてから、もう1人が空中コンボを決める…というような戦略が可能になりました。
前作は正直、コンボとか関係なしに殴るだけ…というバトルでしたが、『Caligula2』ではコンボを繋げる楽しさが生まれています。コンボがうまくフィニッシュ技まで決まると、結構気持ちいいです。
「フロアージャック」でバトルを有利に
バトル中に条件を満たすと、キィの歌声がフィールドをジャックする、「フロアージャック」を発動できます。設定した楽曲によってキャラが得られる効果は異なります。
このフロアージャックの演出がテンション上がるんですよね。それまで陰鬱としていたバトルの雰囲気が急にパッと明るくなるような感じ。キャラのパラメータも底上げされ、敵を蹴散らせるので楽しいです。
必殺技が使いまわしではなくなった
前作では、帰宅部と楽士キャラの必殺技が使い回しされていたものの、『Caligula2』ではキャラ固有の必殺技が放てます。前作での必殺技の使い回しは「ああ、時間と技術力が足りなかったんだろうな」と気分が冷めてしまう原因の1つになっていました。
しかし、本作では必殺技モーションが滑らかに、派手に、しかもキャラ固有になっていたので驚きです。
『Caligula2』が、前作より確実に進化して遊びやすくなっているなと感じた瞬間でした。
まとめ・総評
『Caligula2』は前作より格段に遊びやすくなり、新要素もプラスされた学園ジュブナイルRPGです。
確かにグラフィック面でまだまだ改善の余地はあるものの、正統進化を遂げています。相変わらずゲーム内の楽曲が素晴らしかったので個人的には満足です。
この調子でいけば、もし次回作が発売されても期待できる作品だなと感じました。
今回は以上です。読んでくれてありがとう!