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『ファイナルファンタジー16』レビュー・評価・感想

ゲーム

評価

良作

なきむし
なきむし

ストーリーは発売前の期待を超えるほどではなかったものの、高グラフィックな映像とド迫力な召喚獣バトルに圧倒されました。

『ファイナルファンタジー16』とは?

概要

ジャンルアクションRPG
機種PS5
発売年2023年
販売元スクウェア・エニックス

どんなゲーム?

ファイナルファンタジーシリーズのナンバリング第16作目となる作品。

舞台は、クリスタルによる恩恵を享受する世界「ヴァリスゼア」。主人公クライヴは、弟のジョシュア謎の召喚獣イフリートにより殺害される光景を目撃します。クライヴは弟の仇を取るため、イフリートとそのドミナントに復讐を誓います。

ストーリーの感想

ダークファンタジーな世界観がGood

僕は『FF16』のダークファンタジーな世界観がとても好きでした。なぜなら、戦争ならではの裏切りや騙し合いといった、人間の心理描写が繊細に描かれていたからです。各国の行動や侵略戦争などに、個人的な思惑が絡み合っている光景は見ていて非常にドキドキしました。

例えば、物語序盤、クライヴたちの生まれ故郷であるロザリア公国が、ザンブレク皇国に突如侵攻されたことはまさにその一例です。これも国自体の方針ではなく、とある人物の画策によって行われたものでした。

クライヴの祖国「ロザリア公国」が突如侵攻されてしまう

このように、FF16は人間のエゴや心理描写が細かく描かれていて、まるで映画でも見ているかのような気分になります。戦争という、死が身近にある舞台だからこそ描ける心理描写には、思わず息を呑みます。

主人公「クライヴ」の魅力が薄い

プレイしていてしばしば感じたことは、主人公であるクライヴの魅力が薄いということです。

主人公のクライヴ・ロズフィールド

なんというか、つまらなくて面白味のないキャラなんですよね。

理由としては、感情の起伏に乏しかったり、ジョークをいわなかったりなどが挙げられます。また、お利口すぎて、みんなの頼み事をホイホイ聞いているところがマシンみたいに思えてしまいました。任務遂行ロボ、みたいな。

僕的には、もっとクライヴに個人的な欲望や欲求があれば、魅力的なキャラに仕上がったのではと思います。例えば、モンスター狩るのサイコー!とか、女好きだとか、実は美食家であるとか。

作中でクライヴは、「人が人として生きられる場所を作る」という壮大な目的のために行動しています。しかし、それ以外にクライヴから欲求が感じられず、人間味が薄いです。周辺キャラの「ガブ」「シド」のほうがよっぽど魅力的に映っていました。

「シド」
ベアラーを保護すべく活動している

バトルシステムの感想

バトルは文句なしに面白い

ストーリーに関しては少々ツッコみたいところが多めのFF16ですが、バトルは文句なしに面白いです。

僕が最も面白いと感じたのは、召喚獣の力を切り替えながらコンボを決める、召喚獣アクション。これにより、バトルが単調にならず、何度もプレイしたくなります。

例えば、召喚獣アクションでは「フェニックス→ガルーダ→タイタン」といったように召喚獣を瞬時に切り替え、強力なコンボを敵に叩き込めます。

フェニックスの力「ライジングフレイム」

召喚獣によってアビリティは異なるので、組み合わせによってコンボの幅が広がります。

しかも面白いのは、クライヴの基本アクションとの組み合わせ次第で、さらにコンボの幅が広がるということ。基本アクション例でいうと、攻撃命中直後にタイミングよく魔法を使うと繰り出せる「マジックバースト」や、空中から急降下しながら斬り下ろす「ダウンスラスト」が挙げられます。

「ダウンスラスト」
急降下しながら斬り下ろす

召喚獣アビリティだけでなく基本アクションと組み合わせることで、ストーリー序盤でも十分コンボを狙えます。召喚獣アクションがなければ、単に敵を斬りつけて、遠くから魔法で攻撃といった平凡なバトルシステムになっていたでしょう。

しかし、召喚獣のアビリティを駆使して戦うこのバトルシステムは、いろんなコンボを試したくなり、全然飽きのこないシステムとなっていましたね。

召喚獣vs召喚獣のバトル

『FF16』のバトルで忘れてはならないのが、召喚獣vs召喚獣で行われる、大規模バトルです。一言でいうなら、怪獣バトルですね。

僕が1番感動したのは、召喚獣のモーションです。やはり、召喚獣ということもあって1つひとつのモーションはとても大振りです。それにもかかわらず、モーションの細部までこだわって表現されていて非常に驚きました。

例えば、フェニックスの回避モーション。きりもみ回転しながら瞬時に真横に移動します。

召喚獣のモーションがキレイすぎる

これを初めて目の当たりにしたときは思わず、「おぉ…!」と感嘆の声が漏れてしまいました。しかも、「この召喚獣たちを今自分が操作しているんだ!」という高揚感は計り知れません。コントローラーに振動が伝わってくるのが、より一層興奮を高めます。まさか自分で召喚獣を操作できる日が来るとは驚きです。

【気になった点】ベアラーのほうがなぜか立場が低い

「ベアラー」
生まれながらにしてエーテルなしでも魔法が使える

『FF16』では、エーテルなしでも魔法を扱えるベアラーという少数派がいます。

この世界では、ベアラーは忌むべき存在として描かれ、奴隷のような扱いを受けています。クライブ自身も途中からベアラーとして生きることになるため、物語を語るうえで重要な要素といえます。

しかし、個人的には、クリスタルなしで魔法をつかえるベアラーのほうが強くね?と感じてしまいました。なぜベアラーのほうが低い立場として扱われているのだろうか…。まあ少数派だからなんでしょうけど。

しかし、ベアラーが徒党を組んで反乱を起こしたら、結構まずくないですかね。あまりツッコむべき要素ではないことは知っているのですが、どうしても皆さんに共有したくなってしまいました。

まとめ・総評

『ファイナルファンタジー16』は、ダークファンタジーな世界観で繰り広げられる召喚獣バトルが魅力的なアクションRPGです。

確かに、ストーリーは発売前の期待を超えるほどではなかったものの、高グラフィックな映像と迫力あるバトルは、それだけでプレイする価値があるほどです。

「ネットの評価が思いの外よくないから、プレイはやめておこうかな…」と考えていた方にはぜひプレイしていただきたいです。

今回は以上です。読んでくれてありがとう!

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